土浦第一高校と竹園高校に進学する割合が多い公立中学校はこの6校でした
はじめに
つくば市は公立中学のレベルが高い、と言われることがよくあります。
住まいをえらぶにあたり、どこの学区になるか、気になる方も多いのではないでしょうか。
今回、茨城県で最難関の公立高校、土浦一高(偏差値72)とそれに次ぐ竹園高校(偏差値69)へ、どこの中学から多くの入学者が出ているかを検証してみました。
なお、この記事ではつくば市内の中学校を対象にしていますが、別記事で茨城県全中学校を対象に土浦一高生の出身中学校を調査していますのでご参考ください。
土浦一高とは
土浦第一高校、通称土浦一高は、茨城県で水戸第一高校と並んで最も難易度の高い公立高校です。
2019年度の東大への合格者は、20名(現役12名)、ここ数年は毎年15~20名程となっています。また地元である筑波大の合格者は59名(現役45名)、国立大学医学部医学科の合格者数は23名(現役10名)の実績があります。
竹園高校とは
竹園高校は、つくば市にある公立高校で、土浦一高と並んで人気の高校です。
2019年度は東大への合格者はいませんでしたが、筑波大へは37名(現役34名)、国公立大学医学部医学科へは4名(現役4名)が合格しています。
土浦第一高校への合格者の割合が高いつくばの中学校は?
土浦一高への合格者(入学者)の割合が高い中学校を調べてみました。
計算方法 「2016~2018年度の3年生の総数」は、各中学の2016~2018年度の5月1日現在の3年生の総数です(茨城県教育委員会公表の資料から計算しました)。 「2019年度土浦一高在学者数」は2019年度の在学者数(3学年の合計)です(高校が公表している資料から計算しました)。 「2019年度土浦一高在学者数」を「2016~2018年度の3年生の総数」で割り100をかけた数値が「3年生100名あたりの入学者数」です。
土浦一高へ100名あたり10名以上合格しているのは吾妻中学校と竹園東中学校
いちばん多かったのは、吾妻中学校でした。
吾妻中学校の3年生100名のうち16.92名が土浦一高に合格していることになります。
続いて多かったのは竹園東中学校で、100名あたり13.46名合格しています。
吾妻中学校、竹園東中学校の学区は「つくばの御三家小学校」といわれる吾妻小学校、竹園東小学校、竹園西小学校から進学する学区ですので、みなさんの予想どおりの結果ではないでしょうか。
土浦一高へ100名あたり6~8名合格しているのは手代木中学校・春日学園・並木中学校・谷田部東中学校
つづいて、手代木中学校(100名あたり8.18名)、春日学園義務教育学校(同7.73名)、並木中学校(7.33名)、谷田部東中学校(6.42名)となります。
官舎の多い(あるいは多かった)地域や研究所に隣接する地域にある中学校がランクインしました。
土浦一高へ100名あたり1.5~4名合格しているのは高崎中学校・谷田部中学校・高山中学校
高崎中((4.08名)、谷田部中学校(2.35名)、高山中学校(1.65名)です。
このように書くと少ないと感じるかもしれません。
しかし、実はこの数値もとても良い数値なのです。
参考までに、 東京の「御三家」と呼ばれる公立中学のひとつである千代田区立麹町中学の合格実績と比較して見ましょう。
つくば市公立中学校と千代田区立麹町中学校との比較
土浦一高と同程度の難易度の都立戸山高校と日比谷高校合格者へ麹町中学校からの合格実績と比較してみます。
計算方法 戸山高校・日比谷高校合格者数(2016~2018年卒)を麹町中学校の2019年度の在学者数415名でわりました。
100名あたり3.1名となります。
麹町中学校在学者数が2019年度のものである点、都内には難易度の高い私立・国立高校が多く公立高校を受けない優秀な生徒も想定される点、内申点の比重などでつくば市のデータと異なりますが、麹町中学校の生徒100名あたり3.1名が戸山高校か日比谷高校に合格していることが分かります。
麹町中学校をつくば市の公立中学校と比べると、最難関公立高校の合格者数において高崎中学校と谷田部中学校のあいだに位置します。
最難関公立高校への合格者数という観点で比較すると、ざっくりとした比較にはなりますが、麹町中学校以上の実績を持つ中学がつくば市内に7校あるといえるかもしれません。
竹園高校へ合格する人の割合が高い中学校は?
竹園高校についても調べてみました。
竹園高校へ100名あたり18~19名合格しているのは春日学園・吾妻中・竹園東中・手代木中
春日中(19.73名)、吾妻中(19.34名)、竹園東中(18.53名)、手代木中(18.00名)です。
順位の変動はありましたが、顔ぶれは土浦一高と同じ結果となりました。
竹園高校へ100名あたり10~12名合格しているのは並木中・谷田部東中
並木中(12.06名)、谷田部東中(10.43名)でした。
それに準ずる実績の学園の森・みどりの学園(1年度のみの実績)
学園の森中(14.29名)、みどりの中(9.09名)は、並木中や谷田部東中と同水準ですが、開校後の一期生のみのデータなので母数が小さいため(それぞれ母数が7名、22名)あくまで参考値と思っていただければと思います。
竹園高校への合格者が100名あたり3~5名は以下の3校
豊里中(5.32名)、桜中(4.46)名、谷田部中(3.07名)と続きました。
ここまで、竹園高校の合格者(入学者)の割合が高い中学をみてきました。
土浦一高と竹園高校の合格者数の割合
ここからは土浦一高と竹園高校の合格者の合計で比べてみます。
つまり、ある中学校の3年生が100名いたときに、そのうちの何名が土浦一高と竹園高校のいずれかに合格(入学)しているのかをみていきます。
算出したところ、下表の結果となりました。
土浦一高と竹園高校への合格者合計が100人あたり20名を超える4校
吾妻中(36.25名)、竹園東中(31.99名)、春日中(27.47名)、手代木中(26.18名 )
おなじみの顔ぶれです。
土浦一高と竹園高校への合格者合計が100名あたり9〜19名の4校
並木中(19.39名)、谷田部東中(16.85名)と続き、そして
開校初年度のみの実績ですが学園の森(14.29名)、みどりの(9.09名)となっています。
※この2校は土浦一高入学者がいないため竹園高校入学者と同じ数値になっています。
土浦一高と竹園高校への合格者合計が100名あたり4名~6名の6校
豊里中(6.81名)、桜中(5.73名)、谷田部中(5.42名)、高崎中(4.70名)、大穂中(4.68名)、高山中(4.13名)
という結果となりました。
まとめ
出身中学別に土浦一高、竹園高校在学者の割合を見てきました。
土浦一高と竹園高校の合格者において、3年生100人あたりの合格者者数の多い中学の顔ぶれはほぼ同じでした。
- 土一・竹園高校のいずれかに3年生の30~40%弱が入学しているのは吾妻中、竹園東中、春日中、手代木中の4校
- 同じく3年生の20%弱が土一・竹園高校に入学しているのは並木中、谷田部東中
- 学園の森中、みどりの中は初年度のみの実績ではあるが並木中、谷田部東中に続く実績
長くなりましたが、お読みくださり、どうもありがとうございました。
なお、つくば市外の茨城県内の公立中学校の進学実績についてはこちらもご参考ください。